2011年5月11日水曜日

シエナの風景 Paesaggio di Siena

Paesaggio di Siena
シエナの起源はわかってはいません、ローマ時代の都市が起源ということですが根拠は定かではありません。
11世紀から14世紀中期の中世ヨーロッパで最大の金融街の一つです。13世紀頃同じ金融街として栄えたフィレンツェとシエナはトスカーナ地方の覇権をめぐり熾烈な武力衝突を繰り返します。
13世紀中期にはフィレンツェを破り支配するのですが、わずか5年後にフランス王国とフィレンツェの連合軍に敗北して、トスカーナの指導権を失うのです。
それでも金融街の機能は失わず豊かなシエナの街は優れた芸術を数多く生み出していきます。
シエナが衰退したのは14世紀中期にペストの大流行に原因があるのでしょう。
僕は栗本慎一郎さんの書いた「光の都市 闇の都市」で、疫病が都市を破滅することには人口の調整を行っている面もある、そんなことをぼんやり思い出しました。
はかない美しさが僕は好きです、人間が作り出した文明は、薄い氷りの上にあるとてもはかないものである、これも誰かの言葉ですが。

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